フランス生活基本情報
世界中から観光客が訪れるフランスは、留学先としても魅力あふれる国。実際に暮らすために知っておきたいフランスのことをご紹介します!
治安
近年フランスでもテロ事件が発生したり、全国的にストライキが実施され長引く傾向にあります。日仏文化協会では、管轄の日本大使館、総領事館へ在留届の提出をお願いし、またSNSや電話を利用した独自のネットワークによる情報提供、安否確認を行っております。
観光大国でもあるフランスでは、外国人を狙ったスリやひったくりなどの軽犯罪が、日本と比べ多いのも事実です。日本人は狙われやすいので、高価なバッグや装身具などは控え、現金をなるべく持ち歩かないようにしましょう。スマートフォンも盗難に遭いやすいので、街中で使用する場合には注意しましょう。またパスポートなどの貴重品は、滞在先に保管するか、身につけると安全です。
パリのような大都市と地方を比較すると、地方、それも田舎のほうが治安はよいでしょう。「勉強に専念したい」「慣れるまでは治安のよいところで過ごしたい」と考えるなら、地方の学校を選ぶことをおすすめします。ただし、地方でも中心部には治安の悪い地域もありますし、南仏など、夏に観光客が大勢集まるリゾート地は、スリやひったくりも集まってくるので、気を引き締めて過ごしましょう。
物価
ユーロの相場によりますが、パリなどの大都市の物価は日本の大都市より高めとお考えください。一般的に、交通費や食料品、映画などの娯楽費は日本と同じくらいですが、住居費、外食は高めです。また、パリと比べると、地方のほうが生活費はもちろん、宿泊費や学費も比較的安くつきます。日本の消費税にあたるものが付加価値税(T.V.A.)で、標準税率20%(2024年3月現在)が内税として含まれています。メニューやレシートに「service compris」と書かれていればサービス料込みという意味で、チップは不要です。ただ、サービス係の対応に満足したときは渡してあげましょう。タクシーのチップは運賃の10〜15%が目安です。
お金の持っていき方
お金の持っていき方は、現金、クレジットカード、デビットカード、プリペイドタイプのトラベルマネーカードの4パターンがあります。それぞれ長所短所がありますので、組み合わせて使用することをおすすめします。長期間ご留学する場合には、フランスで銀行口座を開設する事も可能です。フランスでは、スーパーなどでもデビッドカードの機能がついているキャッシュカード(カルトブルー)で支払いをするのが一般的で、多額の現金は持ち歩きません。万が一のことを考え、持ち歩く現金は少なめにし、複数の財布に分けて管理しましょう。
携帯電話
携帯電話は現地の通信会社のシムを購入するか、長期でご滞在の場合には長期契約のサービスに加入することも可能です。そのためにはシムフリーのスマートフォンが必要となるため、ご利用のキャリアでシムロック解除する方法を確認し、シムフリーの携帯をお持ちください。種類は限定されますが、フランスのシムを販売している通販サイトもあるので、日本から用意していくことも可能です。
保険
海外では十分気をつけていても思わぬトラブルに遭遇するかもしれません。留学中にケガや病気で治療を受けた場合、法律上の賠償責任を負った場合、携行品等の盗難に遭ってしまった場合などに、強い味方になってくれるのが海外旅行保険です。
また、海外の医療費は想像以上に高額になる場合があります。クレジットカード付帯された保険だけでは、補償額や補償内容が不足する場合があります。
海外旅行保険には必ず別途加入しましょう。
CVEC
2018年7月より導入されたCVECの負担金は103€(2024-2025)で教育機関での保険、文化、スポーツ活動など学生生活を支援することが目的とされています。フランスの高等教育機関への登録を完了させるのに必要な手続きです。オンラインでの手続きで、クレジットカードで支払い、現地ご到着後に証明書を準備します。
交換留学生やBTSコースの場合など、CVECが免除されるプログラムもあります。
併せてフランスの社会保障制度であるセキュリテ・ソシアルが無料化され、外国人学生専用のオンライン登録もできるようになりました。
交通
パリでは、メトロ、バス、RER(高速鉄道)、トラム(路面電車)を利用すれば、どこにでも行くことができます。パリ市内(ゾーンごとに指定して購入可)の移動であればチャージ式のICカード(Navigo)が便利で、1日、1週間、1ヶ月の乗り放題パスも利用できます。1週間の期間は月曜~日曜、1ヶ月は1日から末日までとなるのでご注意ください。数日内の市内移動であれば切符1枚分や10枚分をチャージするNavigo Easyも便利です。Navigoはパリのみですが、チャージ式ICカード自体は地方でも使用されています。
フランスの鉄道網はパリから放射状に伸びており、パリを拠点に各地へ出かけることができます。SNCF(国鉄)では、語学学校に通う留学生でも、学割や27歳以下の割引またはネット購入割引などが適用されるので、運賃はかなり割安になります。留学中は、TGV(新幹線)などを利用してフランス国内旅行も楽しみましょう。また長距離バスも運賃が安く、旅行先によっては鉄道より乗り換えも少なく移動できるので便利です。ただし、フランスの交通機関はストライキが多いので、通学や旅行の際にはご注意ください。また旅行の際はパスポートを携帯することをお忘れなく。フランス滞在に慣れてきたらレンタサイクルや電動キックボードを利用してみるのも楽しいかも。
生活
お店に入るとき、店員さんと目が合ったらまず「Bonjour !」と声をかけましょう。気持ちよく対応してもらえます。
日本と違うのは日曜休業のお店が多いこと。最近スーパーなどは日曜日も営業しているお店が増えましたが、専門店はお休みのことが多いです。
近くのスーパーの営業時間などは生活を始めるときにチェックしておきましょう。また夏のバカンス時期には長期休業するお店もあります。
日本のようなコンビニエンスストアはないので、最初はちょっと不便に感じられるかもしれませんが、夜遅くまで営業しているスーパーも増えてきました。
お買い物は土曜日。そして日曜日は家族や友人と食事したり、美術館や映画館に行ったり、良い季節には郊外に出かけたりして過ごすフランス風のライフスタイルを楽しんでください。